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2015  " Everything returns to the (memory) sea then pours back down

            / すべて海へ還っていく、そしてまた降り注ぐ " より

私は、心の営みとして形づくられる想念が人の間を行き交うイメージを、この世界に重ねて眺めることがある。感情の道筋を見立てるそのレイヤーは、個人間を結びつける「目に見えない川」のような水脈を想起させる。 

 

近年、友人との死別を経て、自分たちに与えられた身体とは、ひとつの開かれた循環経路なのだということを強く感覚するようになった。死というものは、物質的に、そして社会的に、その経路が閉じるということだ。

身体の中を流れる水がこの地表をめぐり続けているように、個々の身体のありようを支えているものは、ここからは見えない遠い場所ともどうしようもなく関わっている。大文字で語られることが小文字の私的な語りと結びついていることは、写真という長いコミュニケーションを強いられる目に触れてみるまでわからないことだった。

あらゆるいのちがいきいきと生き続けるための、新しい視座を探している。川の澱みに堆積している石を拾い、それを磨いてみることは、写真を見続けることに少し似ている。

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